人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

奥州市教委の科学体験研修 参加中学生が成果報告

投稿者 : 
tanko 2016-1-27 15:40

 奥州市内中学生による科学体験研修の報告会が1月25日夕、市役所江刺総合支所1階多目的ホールで開かれた。茨城県つくば市の宇宙航空開発施設などを訪れ、最先端の科学技術に触れた貴重な体験を、今後の学習や生活に生かしていくことを誓った。
 同研修事業は、市内各区の中学2年生を対象に毎年実施している。今回は1月5〜7日の3日間の日程で、希望者31人が参加。「Search for Future〜科学の力で見つけ出す、私たちの新たな未来〜」を研修テーマに、高エネルギー加速器研究機構(KEK)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)、つくばエキスポセンターの3カ所を訪れた。
 報告会には、生徒の保護者や学校関係者も含め約80人が出席。小沢昌記市長はあいさつで「皆さんは奥州を代表する生徒であり、共に得がたい経験をした大切な仲間。奥州市、そして日本、地球の未来のために活躍できる人材になってほしい」と期待を込めた。
 参加生徒は5班に分かれ、それぞれ施設見学や研究者の講義内容などを報告した。
 国際リニアコライダー(ILC)にかかわるいろいろな装置の開発や実験が行われているKEKで、超電導リニアック試験施設を見学した生徒たちは「ILCが岩手を中心とした北上山系に建設され、実験を通し宇宙のことや物質のことがもっと詳しく分かると思うと、とてもうれしくなった」と話し、ILC実現にも願いを込めた。
 また小野正明・KEK名誉教授=奥州市出身=の講義では、水沢緯度観測所(現・国立天文台水沢VLBI観測所)所長でZ項を発見した木村栄氏の功績や科学研究の在り方について学び、「二人のような洞察力、揺るぎない探究心を大切に毎日を生活していきたい」とまとめた。
 研修生を代表し、市立水沢中の千葉泰誠君が「私たちを大きく成長させてくれる機会を提供してくれた皆さんに感謝。学んだことを今後の生活に生かし、自分たちをもう一回り大きく成長させよう。また研修で育んだ友情を大切にしながら、地域に貢献していこう」と決意を新たにした。
写真=研修成果を発表する中学生
トラックバックpingアドレス http://ilc.tankonews.jp/modules/d3blog/tb.php/448

当ホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての著作権は胆江日日新聞社に帰属します。
〒023-0042 岩手県奥州市水沢柳町8 TEL:0197-24-2244 FAX:0197-24-1281

ページの先頭へ移動