人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

科学する瞳  ILCに夢広げる  (奥州市立常盤小学校5年 星野那奈さん)

投稿者 : 
tanko 2015-12-21 14:30
 「発明や科学が好きなのかな?」。独マインツ大学の斎藤武彦教授の問い掛けに、水沢区・市立常盤小学校5年の星野那奈さん(11)は、はにかみながらうなずいた。
 11月中旬、水沢南地区センターで開かれた奥州市少年少女発明クラブの活動。産業用無人ヘリコプターを観察した後、斎藤教授がクラブメンバーに特別授業を行った。
 人気アニメキャラクター・ドラえもんを取っ掛かりに、4次元について説明。銀河系やLHC(大型ハドロン衝突型加速器)、北上山地への誘致が期待されるILC(国際リニアコライダー)などを紹介した。
 「もし岩手にILCができたら、どうなるか。世界の科学の中心は岩手になる。世界中から科学者が来て住むので、英語がしゃべれても自慢できない。世界へ目を向けてほしい」。熱く語り掛ける講師の姿からほとんど目を離さず、笑ったりうなずいたりしながら聞き入った。
 冒頭、斎藤教授の「岩手ってすげー」との言葉に賛同したのは数人。星野さんも半信半疑だった。ところが宇宙から地域の話題へとつながるにつれ、瞳の輝きが増していった。終盤に「岩手ってすごいって思った人」と投げ掛けられると、真っすぐ手を挙げた。
 授業が終わり、「分かりやすくて楽しかった。初めて知った岩手のこともあり、すごいと思った」。ドイツには100人科学者がいれば半分が女性という話に、「びっくりした。理科が好きで科学に興味があるので、私も科学者になれたらいいな」と少し恥ずかしそうに語った。
 すでに英語を学んでおり、「もう一つ何か習うなら中国語かな」。新たな言語の習得にも喜んで取り組み、将来を見据える。
(河東田ひかり)

写真=息もつかせぬ斎藤武彦教授の特別授業を楽しんだ
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