人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

合併10年 奥州市の「今まで」と「これから」(岩手県立大生が実地調査)

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tanko 2015-11-1 18:30
 岩手県立大(鈴木厚人学長)の地域創造学習プログラムに参加した同大の学生25人によるフィールドワーク(実地調査)が31日、2日間の日程で奥州市内を会場に始まった。市長の講話を聞いたり関係先に出向いたりして、農業の6次産業化や国際リニアコライダー(ILC)誘致をめぐる地元の取り組みなどに理解を深めている。

 同プログラムは、岩手の未来を創造する地域中核人材の育成が目的。学生が自ら企画した1泊2日の行程で実践的な地域づくりを学ぶ。本年度は6月以降、陸前高田や久慈、北上など県内各地で計7回実施しており、震災復興や防災、観光などに関する課題の解決方法を考察。奥州市での開催で本年度の日程を締めくくる。
 今回は「広い視点から奥州市の『今まで』と『これから』を知り、自分なりの考えを持つきっかけにする」をコンセプトに、希望した各学部の1、2年生が参加した。
 初日は、江刺区の岩谷堂地区センターで行われた小沢昌記市長の講話でスタート。小沢市長は「協働のまちづくりについて」と題し、ILC誘致や市が進める地域6次産業化施策に関しても紹介した。
 講話後の質疑で、学生が広域合併後の奥州市全体としての魅力について尋ねたのに対し、小沢市長は「単一ではなく多様化した文化が市の最大の魅力。それを皆が強く認識し、認め合うことをさらに醸成すれば全国に誇れる素晴らしい市になる」と答えた。
 総合政策学部1年の遠藤樹(たつき)さん(20)は「出身地の八幡平市と奥州市の住民性の違いを知ることができれば」。水沢区出身で社会福祉学部2年の千田捺紀(なつき)さん(20)は「フィールドワークを通じ市の良さを再認識し、地元で一生懸命取り組めることを見つけたい」と話していた。
 引き続き学生は2班に分かれ、水沢市街地を踏査。水沢区横町のメイプル地階で市国際交流協会から講師を招いたワークショップも行い、多文化共生社会を確立するためのまちづくりについて考えた。
 11月1日は、市内の農事組合法人や関連企業などから6次産業化の取り組みを聞き取るほか、奥州地区合同庁舎でグループワークも行う。

写真=小沢昌記市長の講話に耳を傾ける県立大生ら
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