人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

激戦区も投票率大幅下落(県議選奥州選挙区)ILC実現 重点施策に掲げる候補も

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tanko 2015-9-7 10:50
 6日投開票が行われた岩手県議選奥州選挙区(奥州市、金ケ崎町)の投票率は61.17%で、4年前の前回選を6.46ポイント下回った。定数5に8人が立候補する激戦区となったものの、有権者の関心は高まらず大幅低下につながった。知事選が無投票となり、県議選の陣営関係者を中心に「投票率は落ち込む」との観測が広がっていた。県全体の投票率は52.81%で、前回選の60.60%から7.79ポイント低下し、過去最低を更新した。

 胆江2市町をエリアとする奥州選挙区の当日有権者数は11万3528人。投票者数は6万9445人で、棄権者数は4万4083人に上った。
 胆江各地の投票所では6日、朝から家族連れらの姿が見られた。投票をするのは「国民の義務」「参加しない選択肢はない」「私たちの代表を選ぶのだから」との意見がある一方、午後から雨となった天候も少なからず影響し、投票率は伸びなかった。
 「何をやっても変わらないと諦めているのではないか」。投票率の低下には有権者の無力感があると推し量るのは、前沢区山下の会社員男性(40)だ。有権者の中には「県議に期待しても仕方がない」(水沢区の60代男性)、「具体的に期待することはない」(金ケ崎町の40代女性)とのつぶやきも漏れた。
 医療や社会保障、少子・人口減対策をはじめ、国際リニアコライダー(ILC)誘致や環太平洋経済連携協定(TPP)など地域住民の暮らしに直結する課題が山積する。
 江刺区の団体職員女性(34)は、少子化とILCを今回選の“重点項目”と捉え、「争点が見えにくい中で公約に自分の願いが重なる候補者に票を入れた」。水沢区高屋敷の会社員男性(60)は「地域医療体制の充実を望む」と期待した。
 前回選より1人多い8人が攻防を繰り広げた選挙戦に、「こんなに迷った選挙はなかった」との声も。同区上町の保護司女性(74)はそれぞれの公約を吟味し、「子や孫の代まで平和な暮らしが続くように」との願いを1票に託した。
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【補足】
 任期満了に伴う岩手県議会議員選挙は、6日投票が行われた。奥州選挙区(定数5)には現職5人、新人3人の8人が立候補した。
 人口問題や医療福祉など身近な問題に加え、ILC候補地の地元ということでILC誘致実現や関連産業の参入、教育の質向上などを公約に掲げた候補者も目立った。
 奥州選挙区開票結果は次の通り。

当選 千田 美津子(ちだ・みつこ)    61歳 共産・新人 10,767票
当選 佐々木 努 (ささき・つとむ)   50歳 県ク・現職   10,341票
当選 郷右近 浩 (ごうこん・ひろし)  50歳 生活・現職  9,971票
当選 渡辺 幸貫 (わたなべ・こうかん) 69歳 無所属・現職 8,482票
当選 菅野 博典 (かんの・ひろのり)  38歳 生活・新人  8,114票
   後藤  完 (ごとう・まこと)   69歳 生活・現職 7,865票
   菅原 勝一 (すがわら・しょういち)49歳 自民・新人  6,753票
   及川 幸子 (おいかわ・さちこ) 68歳 生活・現職  6,403票
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