人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

人口減問題めぐり持論(前知事・増田寛也氏が講演)

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tanko 2015-7-29 9:00
 前県知事の増田寛也氏(63)を講師に迎えた文化講演会(前沢商工会主催)はこのほど、前沢ふれあいセンターで開かれた。増田氏は「人口減少時代を乗り越えて ―地域から岩手の将来を考える―」と題して講演。地方の人口減少の要因を若者の大都市流出とし、少子化の現状と未来図を説明して警鐘を鳴らした。北上山地が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)誘致による地方活性化にも期待を込めた。
 増田氏は東京都出身だが、前沢区は父で元参院議員の故・盛(さかり)氏の故郷という縁がある。1995(平成7)年から県知事を3期12年、第1次安倍内閣と福田内閣で総務相を歴任。現在は日本創成会議座長や東京大学公共政策大学院客員教授などを務めている。
 講演会には市民ら約400人が来場した。
 増田氏は、地方の若い世代が進学や就職などで子育て環境の悪い東京圏に流出し続け、日本は「人口減少時代」に突入したと指摘。将来推計人口などを示して少子化を憂慮し、結婚・出産・子育ての希望をかなえる仕組み作りや、地方の安定した雇用創出の必要性を説いた。
 地方活性化の糸口として増田氏が期待しているのがILC。誘致が実現すれば研究者とその家族ら約1万人の居住が見込まれる。「地域にとってもちろん、大きな雇用の場につながる。岩手の子どもたちが科学を学ぶ絶好の機会にもなる」と期待した。

写真=講演する増田寛也氏
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