人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

ビジョン策定に積極関与 (奥州市推進協・事業計画を承認)

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tanko 2015-5-29 9:50
 奥州市ILC推進連絡協議会(会長・小沢昌記市長)の本年度総会は28日、市役所江刺総合支所で開かれ、市のILCまちづくりビジョン策定への参画を柱とした本年度事業計画を承認した。同ビジョンは、市がILC建設を想定する都市構想。年度内の策定を目指しており、協議会としても積極的に関わっていくことを申し合わせた。
 あいさつで小沢市長は「市が目指すべきまちづくりにILC構想を盛り込み、建設が実現すればさらに大きなまちづくりの展開ができるような方針を作成したい。1人でも多くの人に理解いただき、熱烈な思いを全国、世界に発信できる体制を整えたい」と話した。
 本年度は、同ビジョン策定に積極的に協力するほか、県や東北地区内の関係機関・団体が行うILC建設実現に向けた活動を引き続き支援する。市広報などを活用した各種情報提供、JR水沢江刺駅、水沢駅の活用検討なども進める。

早期策定の利点説く(総会後講演で)
 総会に合わせ、奥州市がILCまちづくりビジョン策定業務を委託する(株)都市計画設計研究所=東京都=の三浦幸雄代表取締役が、同ビジョンの概要について講演した。
 三浦代表は「ILCに関するビジョンとして、ILCが立地する東北2県3市が広域の協議会を作り、まちづくり基本計画を策定することになるだろう」と見通しを示しながら、「自分たちのまちをどう創っていくか、そこにどうILCを盛り込むか奥州市として早めに作っておくと、基本計画にいろいろ提案できる」と話した。
 ILC完成までのスケジュールにも触れ、「建設工事、機器設置などを経て完成、運用までには�t年かかるが、設計段階前に基本計画を作成しないことには進まない。実際8年後には研究者が現場に入ってくる」とし、「完成を遅らせないためにも、より早い段階での計画策定が必要」と強調した。

写真=「市の将来像の実現にILCをどう生かすかが大事」と語る三浦幸雄代表
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