人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

奥州の住環境 視察(7カ国の素粒子研究所9機関の広報担当者)

投稿者 : 
tanko 2015-4-26 10:50
"Observing Life in Oshu (Visit by PR Staff from Seven Countries and Nine Research Centers)"
In English http://www.city.oshu.iwate.jp/htm/ilc/english/news.viewer.html?prm=2015042600

 岩手県入りしている世界各国の素粒子物理研究所の広報担当者は24日、奥州市内を訪ね、大型商業施設を視察するなど住環境を把握した。水沢区の奥州宇宙遊学館では、県内在住外国人で構成するILCサポート委員会(ビル・ルイス委員長)との意見交換も行い、ILC計画に関する一般住民への効果的な周知方法などを探った。

 広報担当者の本県訪問は、岐阜県で行われた国際会議に合わせて企画。23日から2日間の日程で、初日は一関市内でILC建設候補地の北上山地などを視察した。
 奥州宇宙遊学館での意見交換には日本を含め、カナダやドイツ、中国、イギリスなど7カ国9研究機関の11人が参加した。
 ILC計画を効果的に一般住民へ周知する方法として、広報担当者の1人は「ILCをテーマにしたイベント開催だけでは不十分」と指摘。ILCとは関係がない行事の中にサプライズでILCイベントを組み込むことで、「科学に抵抗がある人にも触れてもらいやすくなる」などと提案した。
 ルイス委員長も「ILCは知れば知るほど、すごさが分かる。サプライズイベントはとってもいいアイデア。サポート委員会の次のミーティングでも話し合いたい」と共感した。
 席上、奥州市国際交流協会が市内高校生1408人を対象に実施したアンケート結果も紹介。ILC誘致で心配な事柄に「環境変化」「有害物質の発生」なども寄せられたことに触れ、イギリスのステファニー・ヒルズさんは「分かりやすく論理的な説明で不安を払拭(ふっしょく)してほしい」と要望した。
 本県の印象について、カナダのメリッサ・バルックさんは「ILC誘致に向け、官民挙げてサポートしていることが伝わってきた」。中国の郭立軍(グオリジュン)さんは「岩手は自然も地質も素晴らしい。地域住民と自治体、サポート委が努力しており、ILC誘致を頑張ってほしい」と話した。
 同日視察した水沢区佐倉河の商業施設コープアテルイでは、100円ショップが好評で、「たくさん買う人もおり、楽しんでいた」(奥州市ILC推進室)という。

写真=ILCサポート委員会と意見交換する世界各国研究機関の広報担当者たち
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