人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

県南国際交流団体 新たな役割どう対応(県協会企画し意見交換)

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tanko 2014-12-20 10:10
 国際リニアコライダー(ILC)建設候補地になっている北上山地や世界文化遺産の平泉など、国際的に着目されている要素がある岩手県南部において、国際交流関連団体に対する役割が期待されている。県国際交流協会(平山健一理事長)は、県南地域の国際交流協会などの意見を聞きながら、団体相互の連携強化の道を探っている。
(児玉直人)

 県協会は、ILC誘致や平泉の世界遺産登録など、本県を取り巻く国際情勢の変化を受け、市町村協会との連携強化を目指している。一方で、県協会も市町村協会も財政難や人材不足といった課題をそれぞれ抱えている。
 特に市町村協会は、設立経緯や活動に対する考え方がさまざま。市町村合併によって団体統合が進んだほか、国際交流協会自体が存在しない市町村もあるなど、地域によって実態が異なる。
 県協会はこうした課題を踏まえ、市町村協会の声を吸い上げながら、より実態に即した連携体制の構築を進めようと、地域別の意見交換会を企画。手始めにILCや平泉世界遺産と関係がある県南地域を対象に、意見交換会の場を設定した。
 水沢区内で18日に開いた会合には、県南の国際交流関連8団体の代表や事務局員、各団体所在市町の担当職員、県協会の平山理事長ら26人が出席。県協会が団体間の連携強化に関する方針案を説明した後、出席者が意見交換した。
 このうち奥州市国際交流協会(佐藤剛会長)は、市内外の外国人市民で組織する「ILCサポート委員会」の活動を紹介。出席した藤波大吾事務局員は「ILC関連の取り組みは単独市町だけがやるものではないので、より一層の連携が必要。メンバーの外国人市民は、市町村の境界を意識せず動いている」と説明した。
 県協会の太田和男常務理事は、胆江日日新聞社の取材に「地域の実情に合わせながら、県協会として効果的な連携を生むようなサポートをしていくことが大事。市町村協会同士を結ぶパイプ役としての機能を県協会が果たしていけたら」と話していた。

写真=県と市町村の国際交流協会の連携の在り方について議論を深めた意見交換会
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