人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

ILC建設に最適地 生徒向け普及活動も評価(ILD共同代表)

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tanko 2014-9-10 11:10
 国際リニアコライダー(ILC)に関連した国際会議「ILDミーティング2014」を主催した大型測定器「ILD」の研究者グループで、共同代表を務めるティエズ・ベーンケ博士(ドイツ電子シンクロトロン研究所=DESY)は、市や県が実施している中学生向けのILC理解普及活動などについて「非常に素晴らしい取り組みだ」と評価。「この地域がILCに最も適した場所だ」と太鼓判を押した。
(児玉直人)

 ベーンケ博士は、8日夜に開かれた夕食会でスピーチ。その中で、会議場の入り口に設置された中学生出前講座の様子を紹介するパネルについて触れた。「彼らこそがILCを造り上げてくれる人材だ。彼らは科学的な事柄だけに興味を持っているわけではなく、国際的なプロジェクトであることに非常に注目している。ILCは子どもたちの創造力をかき立ててくれるだろう」と述べた。
 夕食会に出席した小沢昌記市長に対して「地元の人たちがどれだけILCを歓迎しようとしているか、その気持ちが非常によく分かった」と感謝の意を伝えながら「この地はILCを迎えるのに最も適した場所だ」と主張した。
 さらに、参加した研究者らには「ILCに必要なのは、しっかりとした立地環境、地元の人々の理解、それから科学者だ。今回から加わった新たな仲間もいるが、一緒に実現に向けて歩んで行こう」と呼び掛けた。

写真=ILCの理解普及に向けた地元の取り組みに感銘を受けたと話すILDグループ共同代表のティエズ・ベーンケ博士
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