人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

「私たち『変わり者』を受け入れてくれますか?」 ILC運営委・バガー委員長

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tanko 2012-12-28 19:40
 今月15日、都内で開かれた技術設計報告書完成発表会終了後の討論会で、ILC運営委員会委員長のジョナサン・バガー氏が「私たち物理学者には『変わり者』が多いが、日本の皆さんは受け入れてくれるか?」と語り、会場をわかせた。
 この日の発表会、討論会には国内外の素粒子研究者のほか、本県の大平尚・県首席ILC推進監(県南広域振興局副局長)や勝部修一関市長らも出席。インターネットによる動画中継も行われた。
 討論会では、日本創成会議座長の増田寛也氏(元岩手県知事)が、ILCの日本誘致が地方都市の活性化につながることなどを強調。これに対しバガー氏は「建設地には研究者らが家族同伴でやって来る。グローバル化した都市が形成されるだろう」と語った。
 日本人社会では、夫が家族と離れ遠隔地の職場に勤務する「単身赴任」が半ば当たり前のようになっているが、欧米社会はそうではない。スイスのジュネーブにある欧州原子核研究機構(CERN=セルン=)では、昼食時さえ自宅や研究所内のレストランで家族一緒に食事をとっているという。仕事だけではなく、家族と顔を合わせて過ごす時間も大切にする習慣が根付いているようだ。
 「変わり者が多いが……」とのバガー氏の問いかけに、増田氏は「心配ないですよ」と笑顔で回答。「むしろ、建設地に住む人たちにとっても、いい刺激になる。研究成果は医療や薬の開発などにも波及する。そのような話題を提供してもらえれば、皆さんの仕事への理解もより進む。ぜひ来てほしい」とラブコールを送った。
 このやりとりに、同席していた国際共同設計チーム(GDE)ディレクターのバリー・バリッシュ氏も「変わり者だが、面白い人たちがいっぱいいる」と応じた。

写真=討論会で意見を述べ合うジョナサン・バガー氏(左)と増田寛也氏=今月15日、東京・秋葉原UDXシアター
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