人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

次代担う中高生聴講促す(ILCシンポ あす水沢で)

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tanko 2014-8-22 9:48
 国際リニアコライダー(ILC)誘致実現への機運を高める「先端加速器科学技術推進シンポジウム2014in東北・ILCの日本実現に向けて」は、23日午後1時半から水沢区佐倉河の市文化会館(Zホール)で開かれる。前知事の増田寛也氏ら3氏が登壇。主催者側は、特にも次世代の地域を担う子どもたちにも聴講してもらおうと、市内の中学・高校などにチラシを配布。理系、文系を問わず多くの若い世代にILC計画への関心を深めてほしいと願っている。入場無料。

 同シンポは、いわてILC加速器科学推進会議(亀卦川富夫代表幹事)や国際経済政策調査会(高橋佑理事長)、先端加速器科学技術推進協議会(西岡喬会長)などが主催。高エネルギー加速器研究機構(KEK)や胆江2市町、胆江日日新聞社などが後援する。
 講師は増田氏のほか、KEKの鈴木厚人機構長と東京大学素粒子物理国際研究センターの山下了准教授。このうち鈴木氏は、国内の高エネルギー物理学界のリーダー的存在で、奥州市内で講演するのは初めて。
 また、増田氏は自身が座長を務める日本創世会議・人口減少問題検討分科会でまとめた、人口減による地域崩壊や自治体運営の行き詰まりに関する調査結果を基に、ILC誘致が地域にもたらす意義を解説する。
 主催者側は当初、市内の産学官関係者らに同シンポの案内を出していたが、地域を担う次世代にも聴講してもらいたいと、中高校生向けの周知チラシも別途作成。市内の学校に配布した。
 ILCを核とした地域づくり、まちづくりを進める上では、衣食住や経済活動、教育・子育て、観光産業、環境保全など、あらゆる分野の力の結集が求められる。理系や工学系の生徒に限らず、商業や農業などさまざまな分野で学んでいる生徒たちにも、あらためてILCの意義を周知する狙いがある。
 当日、来場者には奥州市オリジナルのILCクリアファイルが配布されるほか、KEK作成の解説漫画やパンフレット、DVDなども数量限定で配布する。関連パネル展示も行う予定。
 聴講無料で、事前申し込みも不要。問い合わせは市役所ILC推進室(電話0197・24・2111、内線415)へ。
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