人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

英語版に期待!? 米国研究会で注目(岩手県制作・子ども向け動画)

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tanko 2014-6-11 19:40
 岩手県が児童・生徒向けに制作した国際リニアコライダー(ILC)解説動画が、海外の素粒子研究者たちの間でも好評を博している。動画内には、金ケ崎小学校での英語授業も登場。候補地周辺の様子にも触れることもでき、研究者からは「英語版はないのか?」との声も上がっている。
 解説動画は、5月12日から同16日にかけ米国イリノイ州シカゴ近郊のフェルミ国立加速器研究所で開かれた国際会議「リニアコライダー会議2014(LCWS14)」の会場で上映された。
 子ども向け動画は、県が今年3月に完成させたもの。宮沢賢治をモチーフにした「賢治先生」などが登場する人形劇で、県ホームページにも公開している。金ケ崎小学校の英語授業の様子や、水沢高校でのILC出前授業なども登場する。
 事実上、世界唯一のILC候補地に位置付けられている北上山地。しかし、欧米の研究者らの中には北上山地どころか、東北が日本のどこにあるのかすら知らない人も少なくないという。インターネットで「北上(Kitakami)」と検索しても、北上市に関係した情報が真っ先に出てくるのが実態だ。
 このため研究者らが一堂に会する国際会議や学会などの場を利用し、北上山地を紹介する取り組みが進められている。
 LCWS14の会場でも、日本の関係者が広報映像を複数用意して放映。すると、一般向けにつくられた英語版動画より、日本語で作られた子ども向け動画に人気が集まった。研究者からは「英語版は無いのか?」との声も多く寄せられた。
 県の宮昌隆ILC推進課長は「海外の研究者の皆さんのこうした反応は非常にうれしい」と話している。
(児玉直人)

写真=ILC子ども向け動画に見入る外国人研究者ら
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