人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

早期に国際研究都市像(奥州市・本年度にも検討着手)

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tanko 2014-4-25 13:50
 北上山地への誘致が期待されている素粒子研究施設・国際リニアコライダー(ILC)計画を踏まえ、奥州市は本年度中にも誘致実現後の都市像などを描いた「まちづくりビジョン」の策定作業に着手したい意向だ。24日、奥州商工会議所の第2回ILC推進委員会(委員長・千葉龍二郎同商議所会頭)で、奥州市担当者が今後の取り組み方針として明らかにした。ILC誘致が正式決定した際、速やかに対応できるよう早期にビジョンの取りまとめを進めたい考えだ。
 ILC計画に関しては、政府としての正式な協議などが始まり、ここ2、3年のうちに日本政府による実施判断が下される見通しにある。
 奥州市はこうした流れを受け、政府判断が出るタイミングを見据えながら国際研究都市にふさわしいまちづくりビジョンの検討に入りたい意向だ。同日、水沢区東町の同商議所で開かれた推進委で講演した奥州市ILC推進室の及川健室長は「ILC建設が正式に決まった段階になって、市に何のビジョンも無いとなれば非常にまずい。市として早めにビジョンを描きたい」と述べた。
 併せて産業集積に向けた取り組みも推進する考え。加速器製造に関連したものづくり産業だけではなく、研究都市を支えるサービス関連産業も含めて地場企業の機運醸成を図る構えだ。
 質疑応答で「商工会議所や民間団体に望むことは何か」との問いに、及川室長は「22日に開かれた東北ILC推進協での講演会で、社会参加型プロジェクトを実施してほしいとの話題が出た。皆さんが得意とする分野を生かしながら、参加者自身も楽しみながら進められるようなプロジェクトができればと思う。ILCを迎えようとする機運の盛り上げにつながるだろう」と話した。
(児玉直人)

写真=ILCに関する市の今後の取り組みが示された奥州商議所ILC推進委の会合
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