人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

研究施設建設に参入を(奥州市主催・地域産業交流会)

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tanko 2014-2-1 14:30
 奥州市主催の「未来の活力!地域産業交流会&みちのく奥州イブニングサロン」は30日、水沢区佐倉河のプラザイン水沢で開かれた。国際リニアコライダー(ILC)の国内候補地が北上山地に決定したことを受け、市内の中小企業の経営者らに関連部品調達など、新しいビジネスチャンスの創出への機運を高めるよう、基調講演などを通して呼び掛けた。
 企業経営者や行政関係者ら約100人が参加。東北大学や岩手大学で客員教授を務める吉岡正和氏と、宮城県の「ILC研究会」で会長を務める斎藤一彦氏(仙台市、丸繁?社長)が登壇した。
 吉岡氏は、地元企業がILC関連の部品製造に関わっていくためには、何が求められ、どのようにアプローチすべきかについて説いた。
 吉岡氏は、ILC建設が北上山地に決定した要因などに触れながら、東北地方で既に建設が進められている加速器施設を紹介。福島県のがん治療に使う「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)施設」などを例に挙げ、「東北地方には既に建設が始まっている施設もある。ILCの建設前に完成する見通し。ILCの前哨戦と捉え、是非足を運んで仕事を見つけてほしい」などと、参入の実現を呼び掛けた。
 さらに、ILCの建設には幅広いもの作りの技術や情報処理・制御技術などが必要と説明。「建設にあたり、さまざまなビジネスチャンスがある。誘致を契機に産学官が一致団結して新産業の創出をするべきだ」とも訴えた。
 吉岡氏に続き登壇した斎藤氏は、ILC研究会が進める「K―プロジェクト」の概要などを説明。このほか、東北経済産業局が実施する中小企業向けの補助金制度や支援制度の紹介なども繰り広げられた。
写真=ILC建設に関わるビジネスチャンスを説いた吉岡正和氏
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