人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

ILC調査費に5000万円(新年度政府予算案が閣議決定)

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tanko 2013-12-25 16:20
 2014(平成26)年度の政府予算案は24日、閣議決定された。歳入歳出総額95兆8823億円の一般会計予算の中には、北上山地が候補地となっている素粒子実験施設・国際リニアコライダー(ILC)の調査検討費5000万円が盛り込まれた。国の一般会計にILCの名が付いた予算が計上されるのは初めて。
 同検討費は文部科学省が要求。同省は今年6月、ILC計画の学術的意義や実施に向けた準備状況などに関する審議を日本学術会議に依頼し、9月に所見として回答を得ていた。
 学術会議はILCにおける研究の意義を認める一方、巨額の財政負担や国民理解などの諸課題が存在すると指摘。建設の最終判断を下すには、2〜3年の時間をかけ集中的な調査・検討が必要とし、国に調査のための予算措置を講じるよう求めていた。
 政府が閣議決定した来年度予算にILC関連調査検討費が計上されたことについて、岩手県の達増拓也知事は24日の定例記者会見で「大きな一歩を踏み出したと思う。今後、何年かかけて誘致するかどうかを検討するだろうが、その間、盛り上がりが沈滞しないよう、地元における理解普及活動、全国的な盛り上げの働き掛けを進めたい。受け入れに向けた準備も進めたい」などと述べた。
 奥州市ILC推進室の及川健室長は「学術会議の提言に沿って、前向きに対応している動きの表れだ」と歓迎する。
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