人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

同じ名前ですが…ILCとは関係ありません! 水沢区の酒井さん、リニア彗星を撮影

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tanko 2013-1-8 18:40
 NPO法人イーハトーブ宇宙実践センター理事の酒井栄さん=奥州市水沢区東大通り=が、北東の空を移動する「リニア彗星」の撮影に成功した。胆江地区では、北上山地への誘致が期待される「国際リニアコライダー(ILC)」の話題が新年からにぎわせているが、その「リニア」とは全く関係ないという。
 リニア彗星は、北東の空に見える北斗七星の近くを移動中。昨年12月30日に地球から約4338万kmの位置まで接近した。酒井さんが撮影に挑んだ同18日から19日にかけての夜には、彗星の象徴でもあるダストテイル(ちりの尾)が見事に伸びている様子が確認できた。
 「リニア」と言えば、北上山地が有力候補地となっているILCや、超高速鉄道「リニアモーターカー」をイメージしがち。どちらも英語で「直線の」という意味から来ている。
 一方、リニア彗星の場合は「直線」とは関係がない。地球に近づく小惑星を調査する米国の「リンカーン地球近傍小惑星探査((Lincoln Near-Earth Asteroid Research)」の略称が「LINEAR」で、この探査事業によって発見された彗星であることが由来だという。
 同探査で発見された彗星は140個以上あり、今回酒井さんが撮影したのは「C/2012 K5」という昨年5月に発見されたばかりのものだった。

写真=酒井栄さんが撮影したリニア彗星(C/2012 K5)。昨年12月19日午前零時43分
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