人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

岩手県立大に科技系学部を(外国人市民有志委員会、きょう知事へ提言)

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tanko 2013-10-30 9:40
 水沢区を拠点に活動する「インターナショナルILCサポート委員会」(ビル・ルイス委員長)は30日、県庁に達増拓也知事を訪ね、国際リニアコライダー(ILC)の誘致実現後に求められる国際都市形成に向けたまちづくり策を提言する。特に教育分野の環境充実を強調し、県立大学に自然科学や技術関連の学部を新設するよう要請する方針だ。
 同委員会は今年3月に発足。奥州市やその近隣に居住している外国人市民有志で構成している。
 北上山地へのILC誘致が実現すると、建設段階から海外の技術者が現地入りし、運用開始後は研究者らも滞在する。外国人には「単身赴任」という概念はなく、家族連れでILC周辺に中長期間居住するケースが想定される。
 同委員会は市国際交流協会(佐藤剛会長)と協力し、ソフト・ハード双方の現状課題を整理しながら、国際都市形成に向けた必要施策を検討。外国人のみならず、受け入れる日本人市民にとっても過ごしやすい都市像を探り、4月には小沢昌記市長へ提言書を提出している。
 今回の知事提言では、さらに内容を精査。併せて、市長提言には盛り込まなかった教育分野の項目も付け加える。
 ILCのような研究施設では、理工学系の人材が多く必要とされる。このため、県立大学に自然科学や技術関連を扱う学部を新設するよう要望する。
 研究者の子どもたちの就学の場となるインターナショナルスクールについては、外国人だけでなく地域の子どもたちも希望があれば入学できるよう柔軟な対応を求める。また、インターナショナルスクールの発展形として、地域にある既存の学校施設を活用し、大人から子どもまで日本語や外国語、異文化を学べる場の創出を提言。外国人、日本人双方が気軽に利用できるようにすることを想定している。
(児玉直人)
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