人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

話題にILCも(金ケ崎町民懇スタート)

投稿者 : 
tanko 2013-6-15 5:40
 金ケ崎町の町民懇談会が13日夜、南方地区生涯教育センターを皮切りに始まった。町側から高橋由一町長ら三役と課長合わせて12人が出席し、本年度の主要事業や予算などについて説明。住民からは、固定資産評価方法の変更や金ケ崎診療所の今後について質問が出された。

 同懇談会は、高橋町長が掲げる「住民参加型町政」の一環。年2回、各地区へ出向いて開催している。同日は町民35人が参加した。
 高橋町長はあいさつで「第9次総合発展計画の中間の年。事業の見直しをしながら新たに追加、検討している。本年度は91億円の予算を組んだ。県内33市町村のうち、20%以上予算額を増やしたのは金ケ崎だけ」と述べ、「財政改革に伴い、先送りしてきた事業がある。それを着実に事業化している。住民生活に関わるインフラ整備を年次計画で進めていきたい」とした。
 参加住民からは、国際リニアコライダー(ILC)誘致後の展望や、市街地宅地評価法(路線価方式)導入後の固定資産税額、今後の運営について検討が始まっている金ケ崎診療所に対する町の考えなどについて質問があった。
 ILCについては「建設された後、どうサポートしていくか。居住区が仙台や盛岡に吸収されたらその一部分だけが膨らんで終わり。県南で協力し、構想を練るべき」と誘致後を見据えた対応を求める意見も。
 中里武司参事兼総合政策課長は「7月にも国内候補地が一本化される見通しで、本年度は北上山地への誘致を進めたい。東北ILC推進協議会の会員として、誘致活動を一体的に行っている」と現状を説明。「誘致後は金ケ崎は研究学園都市を補完する周辺地域。豊かな自然やスポーツ施設、温泉など余暇活動の適地であり、候補地が決まった場合はその点を生かした取り組みも重要になるが、まず本年度は誘致に集中的に取り組む」と理解を求めた。
 今後の運営について検討に着手した金ケ崎診療所について高橋町長は「4人の医師が安定的に診療できる環境をつくらなければならない」とした上で、「建て替えが必要な中で、どういう形、機能が必要か。胆江の医療圏の中で役割分担もあるが、町民、地域の願いを反映できる検討にしたい」と述べた。
 懇談会の今後の日程は次の通り。
 ▽17日…三ケ尻地区▽18日…永岡地区▽20日…街地区▽21日…北部地区
写真=町民懇談会であいさつする高橋由一町長
トラックバックpingアドレス http://ilc.tankonews.jp/modules/d3blog/tb.php/129

当ホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての著作権は胆江日日新聞社に帰属します。
〒023-0042 岩手県奥州市水沢柳町8 TEL:0197-24-2244 FAX:0197-24-1281

ページの先頭へ移動