人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

地域との関係も紹介(天文台広報誌でVERAや水沢を特集)

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tanko 2021-10-5 11:40

写真=VERAと水沢VLBI観測所が特集された『国立天文台ニュース』最新号

 国立天文台(常田佐久台長)が発行する広報誌『国立天文台ニュース』の最新版(2021夏号)に、天文広域精測望遠鏡(VERA)と同天文台水沢VLBI観測所が特集された。研究に関する専門的な情報に加え、同観測所の歴史や地域とのつながりに関する話題も紹介している。
 同ニュースは今年4月まで毎月発刊されていたが、夏から季刊発行に移行。その初回が同観測所の特集で飾られた。
 水沢星ガ丘町の同観測所に勤務する研究者のほか、同観測所を拠点に運用しているVERAに携わる大学関係者ら計13人が記事を執筆。VERA20年の成果やブラックホール研究の現状、将来の観測計画について、図や写真を交えながら解説している。
 研究成果以外のテーマでは、亀谷收助教が今年3月に「日本天文遺産」に選定された眼視天頂儀1号機など、旧臨時緯度観測所時代の観測機器や建物について紹介。広報担当の小沢友彦・特任専門員は、地域における広報・教育活動について触れ、水沢菓子組合による「ブラックホールのお菓子」や、金ケ崎町立図書館での企画展などを取り上げた。
 同観測所の本間希樹所長は特集内で、複数の電波望遠鏡を連動させて高精度観測を実現させる「VLBI」において、VERAは20年間で大きな足跡を残すことができたと強調。「これからも国際協力を軸として、さらなる研究展開を進めていきたい」とし、VERAや観測所の取り組みに支援を呼び掛けた。
 『国立天文台ニュース』は、バックナンバーも含め同天文台ホームページ

https://www.nao.ac.jp/about-naoj/reports/naoj-news/

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