人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

引き出す関心 誘致へ弾みに(中高生向け読本完成)

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tanko 2013-5-28 8:30
民間組織・いわてILC加速器科学推進会議(亀卦川富夫代表幹事)が制作を進めていた、中高生向けのILC解説読本が完成した。市内中学校などのほか、東北ILC推進協議会が30日に都内で開催するシンポジウムの出席者約250人にも配布する予定で、地元の熱意をアピールする。一般市民への販売は今後検討する。

 青少年のILCに対する関心を高め、誘致に向けた地元の機運を高めようと、県や市のILC誘致担当職員や科学分野に精通した市民らを交え昨年6月から編集作業に着手。1年がかりで完成にこぎ着けた。
 「ILCを東北に〜宇宙の解明、学術研究都市の形成〜」と題したテキストはフルカラー46ページで、▽ILCの施設概要▽素粒子物理学の基礎▽ILC実現により形成される国際研究都市――などのジャンルに分けて解説。専門用語や実験装置の仕組みについて、図や画像を取り入れ分かりやすい言葉で紹介している。
 ILC誘致による波及効果については、東北ILC推進協議会がまとめた将来ビジョンなどを参考に編集。理系分野に進まない生徒たちでも、誘致が実現すれば外国人研究者家族の生活を支えるサービス分野など活躍の場が創出されることを紹介している。
 同協議会の亀卦川代表幹事は「国内候補地の決定など大きな状況変化があった際には、改訂版を発行し対応することも検討したい」と話している。
写真=中高生向け用に制作されたILC解説読本
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