人類史上初ブラックホール撮影に貢献した国立天文台水沢VLBI観測所は、120年の歴史を誇り今もなお世界とつながっている観測拠点。奥州市東部が候補地となっている国際リニアコライダー(ILC)の話題とともに、岩手県奥州市、金ケ崎町における科学やそれに関連する地域の話題(行政・産業経済・教育・まちづくり・国際交流など)を随時アップしていきます。(記事配信=株式会社胆江日日新聞社)

夢向かって挑戦を(VLBI観測所、本間所長が中学生へエール)

投稿者 : 
tanko 2021-2-16 12:40
 奥州市立水沢中学校(千葉和仁校長、生徒466人)で15日、国立天文台水沢VLBI観測所の本間希樹所長(49)が「これからの中学生に期待すること〜一天文学者から〜」をテーマに講演。1年生156人が耳を傾け、本間所長自身の仕事への向き合い方を通し、失敗を恐れず夢に向かって挑戦する大切さを学んだ。(田中伸吾)


写真=中学生に「好きなものを見つけてほしい」とエールを送った本間希樹所長

 1年生は、総合学習の中で職業研究を実施。郷土への理解も深めてもらおうと、地元で活躍する人材による講演機会を授業の一環として設けた。
 本間所長は、自身の天文学者としての仕事について紹介。「天文学者は日本に1000人ぐらいいるが、もうからないから企業には天文学者はいない。いつか役に立つかもしれないし、宇宙の謎を解き明かしたいという気持ちでやっている」と話し、「好きという自分の思いがないとどんな仕事も続かない」と強調した。
 生徒からの「宇宙人はいると思うか」という問いに、「地球人がいるからいると思う」と答える場面も。同天文台やブラックホール研究についても解説し、宇宙科学の魅力を発信した。生徒へのメッセージでは「職業を選ぶのはまだ先なので慌てずに考えよう。好きなことを見つけいろいろ挑戦してほしい」と語り掛け、将来へ夢を広げる若者たちを激励した。
 生徒たちは、興味深げにうなずいたりメモを取ったりと本間所長の講話に夢中。美容師を目指している鈴木虎太郎さん(13)は、「あまり深く考えずに好きなことに挑戦してみることが大事だと感じた。ブラックホールについてもよく理解できた」と声を弾ませた。
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